
収納に関するまめ知識や“なるほど”情報をお届けします。
コンピューター会社に勤務するある女性。彼女には大きな欠点がありました。
それは自分の部屋が片づけられないこと。
部屋のあちこちに洋服や雑誌が山積みになり、引き出しやテーブルの上にはCDやアクセサリーが積み上げられています。
なぜ彼女は片づける事が出来ないのでしょうか?

片づけられない人の、その原因の一つとして「ADD」が考えられています。
「ADD」とは「注意欠陥障害」のことで、脳内物質の異常分泌により集中力が低下したり、計画をうまく組み立てられないなどの症状があらわれるといいます。
そのために部屋を片づけられない、あるいは学習や仕事をこなすことができない人が存在するというのだそうです。
現在、その原因として神経伝達物質ドーパミンが正しく伝達されない事や、不安物質ノルアドレナリンが大量放出される事などが考えられています。
では、この女性が片づけられないのは、「ADD」が原因なのでしょうか?彼女は、会社では周囲の雑音に惑わされることなく、仕事を計画立てて順調に進められている事からADDではないと考えられます。ではなぜ彼女は部屋を片づけられないのでしょうか?
片づけられない原因としては...
1.動機づけが弱い
ドーパミンは「誰かに誉められる」など快感を得た時に分泌されるため、人は再度ドーパミンによる快感を味わいたいと思い、誉められる行動をとります。彼女のように、一人暮らしの人や主婦など、部屋を片づけても誉められることが少ないため動機付けが得られないケースがあるといわれています。
2.片づけ方を知らない
収納グッズが有効に使われずに散らかっている人は自分で片づけ方を知っていると思っていても、実際は正しい片づけ方を知らない事が多いようです。片づけ方を知らない人には2つのタイプがあり、以下の10問のチェックリストで、どちらのタイプか分類出来ます。
【片付けられないタイプのチェックリスト】
1. □賞味期限切れの食品がたくさんある
2. □カタログショッピングが好きで、つい買ってしまう
3. □年賀状を整理しようと思いながら、1年経過した
4. □洗剤やティッシュなど買い置きしていないと落ち着かない
5. □キレイな包装紙や紙袋はとっておく
6. □片づけや掃除は定期的にやらず、時々、一気にやる
7. □毎日使う食器は、水切りかごに入りっぱなし
8. □写真のネガや郵便物がテーブルの上に放置さている
9. □ソファやイスには、いつも脱いだ服がかかっている
10.□「つめ切りはどこ?」と聞かれても即答できない
1から5番目の質問は、「物を処分できないタイプ」の特徴を、6から10番目の質問は「整理能力がないタイプ」の特徴を示しています。それぞれの項目で4個以上YESがあるとそのタイプに分類されます。
「物を処分できないタイプ」の人は、片づけられない原因として「物を捨てられない」という性格が考えられることから、物を捨てるための基準を作ればよいと思われます。例えば、1年間着なかった衣類は体型や趣味に合わなくなっている事が多いため思い切って処分する、CDや本は棚の容量を超えたら優先順位を付けて処分する、などです。
「整理能力がないタイプ」の人は、どこから片づけて良いか分からない、という人が当てはまります。
このタイプの人は片づける際、"アクション数"を適切にする事が重要です。
アクション数とは物をしまう際に必要な、扉や引き出しの開閉に必要な動作の数で、
1日に何度も使う物はアクション数「0」、
1日1回程度使う物はアクション数「1」、
1週間に1回程度使う物はアクション数「2」、
1ヵ月に1回使う物はアクション数「3」、
ほとんど使わない物はアクション数「4」とします。
このアクション数にあわせて整理し、収納していくと散らかりにくい部屋になります。
具体的には次のようなアイデアを参考にするといいでしょう。
①玄関の収納アイデア
靴箱の手前側を切り取って重ねれば、オープンな棚になり、おっくうな靴の収納もアクション数「1」で収納することができます。
②リビングの収納アイデア
物をマガジンラックとして使います。CDは部屋に縦長のスタンドを購入しまとめて置きます。縦長のタイプなら隙間が気になるため、心理的に片づけやすくなります。洋服を買ったときについてくる予備のボタンや布は、ポケット式の写真アルバムを使って保管すれば見つける時も簡単です。
③洋服の収納アイデア
部屋にクローゼットがある場合でも、ハンガーラックなどを利用し洋服の一時置き場を作りましょう。また、古くなったベルトに5センチごとにいくつかの穴を開け、この穴に針金ハンガーをかけてゆくと、シャツならば10枚ほど収納することができます。
④キッチンの収納アイデア
キッチンではゴミ箱の上がデッドスペース、つまり有効に使われていない空間になりやすいものです。そこで、ゴミ箱の上のデッドスペースには自分で作る事が可能なラックキットでゴミ箱に合わせて棚を作りましょう。
⑤カゴの収納アイデア
人間の目線より高いところは、ついつい物を詰め込みがちになります。そこで、中に入っている物を記したラベルを貼ったカゴを並べておけば取り出すときにも便利です。
このように、1ヶ所でも自分のアイデアで片づける事が出来れば、次々に片づけがうまくいくようになる。すべては気持ちの問題で、「片付ける」、「捨てる」、という習慣と、ちょっとした気持ちの変化なんだと思います。
2009.07.16